異なる伝統医学の身体に関する叙述、及びその観察方式には、往々にして大きな差があります。殊に漢方医学では、身体の表面を埋め尽くしているツボは、臓腑や経絡の気血が身体の表面に注入する場所であり、体内の臓器と互いに対応・疎通を図っており、人体臓腑の病理変化を最も反映するとの見方をしています。医者もまた鍼灸により、ツボを刺激し、治療、或いは病にから生じる苦痛を緩和する効果を達成しています。当コーナーでは《玄門脈訣內照図》、《五臓次第図》、《耆婆五臓経》、《東医宝鑑》、《洗冤録》などの書籍から伝統漢方医学、日本医学、仏教、道教、伝統法医学など、異なる視点の身体論述をはじめ、伝統漢方医学と近代日本医学のツボ理論を展示し、上下二千年の間、人々の身体に対する認識、及び異なる医療文化間の交流の影響を垣間見ることが出来ます。