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朝廷主催の宴

 古代、皇帝の権力に関わる雅集には、皇帝が直接参与する場合と、朝廷の制度を通して催された宴がありました。皇帝が直接関わった例を挙げると、唐代の曲江宴、宋徽宗と三館秘閣、元文宗と奎章閣など、数え切れないほどあります。芸術文化発展の推進力になったと言え、後代の人々にとっては憧憬の対象でした。しかし、大量に流伝した絵図は「十八学士」に代表されます。この題材は時代ごとに多種多様な作品が登場し、早期の功臣図から宋元代以降の雅集まで、絵図が表す文化上の意義もまた変化していきました。

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  • 宋 徽宗 十八学士図

     この絵には文士らが集う場景が描かれている。酒を飲む者や品茶をする者もいれば、詩を作り書を書く者や庭園の眺めを楽しむ者もいる。立ち並ぶ童僕たち、肩に鷹をとまらせる者、馬にまたがる者、硯を掲げ持つ者、巻物を開く者、楽器を演奏する者、茶の支度をする者など、にぎわいと喜びに溢れている。

     史料によれば、秦府十八学士は毎日三班に分かれて当直し、当時は秦王だった李世民と経史について論じたという。宋代以降は雅集の形で描かれることが多くなったが、いずれも想像上の場景である。それよりもやや早い時代に描かれた功臣図では個別性や身分、官職の違いを重視していたのに比べると、ここではそうした識別化はすでに除外されている。

  • 宋人 十八学士図(書)

  • 宋人 十八学士図(画)

 4点1組の本作には、家具や調度品が見目良く配置された園林で、官服姿の文士たちが楽器の演奏や囲碁、書画の観賞に興じる様子が描かれている。人物の表情や動作は優美で、格調高く静謐な雰囲気が意図的に表現されている。道具類や家具も細部まで丹念に描写されており、その造形は慎ましいが趣深く、色合いにも典雅かつ古朴な味わいがある。見た目の豪華さではなく、文人らしく控え目だが贅沢な作りがその質感で表現されている。明人の作に違いないが、宋人の意に倣った点も見られる。

  • 清 張廷彦 画登瀛洲図

     唐太宗(在位期間626-649)は即位前、秦王府に文学館を設け、18人の学士を招聘した。学士らは補佐役として功績をあげ、重要な役割を担うようになり、礼遇されたという。後代の「登瀛洲」(仙界の神山に登る)という呼称には、敬慕の念が込められている。

     この絵の構図や人物の大きさ、それぞれの動作は、明代以来一般的だった様式とは違い、「之」の形に配置されている。遠近の差に合わせて、大小異なる景物も違和感なく配置されている。庭園内に散在する学士たちが楽器の演奏や囲碁、書画観賞ではなく、典籍を論じている点は、乾隆朝が故実に対して新たな解釈を示した作品と見なせるだろう。

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