生誕祭の名の下に
誕生会は現代ではごく普通に行われるイベントですが、古代はそうではありませんでした。魏晋時代になると、仏教伝来の影響から誕生日が重視されるようになりました。少数の個人を除くと、一般的には皇帝や宗教関連の人物だけが、誕生日を祝う対象でした。清代になると、著名な文化人の名を冠して、その生誕を寿ぐ雅集が開催されるようになりました。よく知られているのが、蘇軾の生誕を祝う「寿蘇会」です。参加者は象徴的な意味を持つ記念品を持ち寄り、書画や碑帖の観賞、題詠作詞、揮毫や作画などを行いました。こうした活動内容が、当時開催された新しいタイプの雅集の特色となったのです。