本博物院が収蔵する清代の档案(公文書)、地方誌や図冊、契約文書の中には、台湾と台湾の先住民に関する文献も数多く含まれており、過去三百年の台湾先住民の歴史や文化を研究する一次史料となっています。例えば清代の各階級の官員が進上した奏摺や内府が編纂した地方誌には、台湾の風土や民情、物産や衣食、官治と文教、宗教と信仰、戦争や動乱などについて詳しく記録されています。このほか、地図や画冊には台湾の自然や風土が生き生きと描かれ、民間の契約文書には、当時中国大陸から渡ってきた漢族の台湾での開墾状況、及び先住民とのやり取りなどを知る手がかりが残されています。この度の展覧では、これらの選りすぐりの関連史料を特設コーナーに展示します。古今の台湾に心を馳せながら、台湾の独特な歴史と文化についてさらに理解を深めることができるはずです。