精選文物と参観路線
親愛なる日本の皆様:
故宮博物館は、この度、日本から修学旅行でご来台する皆様のために、特別精選した文物と参観路線を設けました。14点の人気のある文物の他、文物と日常生活および日本文化との繋がりを通して、文物の知識を学び、更に興味を沢山抱いて頂きたいと思います。この度、新たに設けたルートは、三階の青銅器展示室から始まり、次いで玉器と陶磁器の展示室を経て、最後は一階の集瓊藻陳列室で、解説時間は約60分です。参観の皆様が、ゆったりとしたお気持ちで故宮の旅をなさることを期しております。
- 参観時間:約60分
- お薦めの団体:学生旅行・卒業旅行等
- ルート企画說明:修学旅行に参加されている方は、このルートで、3階から1階まで、計14点の故宮常設展の精選品を鑑賞されることをお薦めします。
展示作業により、陳列室、或いは展示品が変更される場合がありますので、参観なさる当日の情報をご確認ください。(故宮の公式サイトをご確認下さい)
散盤の側の盤面の銘文の拡大図をご覧ください。その中に「丼」という字がありますが、親子丼や海鮮丼などを思い出されたのでは?・・・其の実、「丼」は、当時この地に存在した一つの国名なのです。日本の漢字の「丼」は、擬音語で、井戸の中に物を投げ入れた時に発する音として使われいます。日本では恐らく発音が似ているため、「どん、どんぶり」の漢字を「丼」で表現したのでしょう!
この器に、見覚えのあるような気がしませんか?ステーキのソース、或いはカレーの汁を入れる容器に似ていませんか?
日本では、悪夢を見た時は、『この夢をバクにあげます』と言うと、同じ悪夢は二度と見なくなると言われています。
バクは、中国から日本に伝来した一種の想像上の動物で、年月を経て、バクは悪夢を食べてしまう「夢を食べる獣」になったと推測されています。
室町時代、バクの画像や「貘」の字には、吉祥のイメージがあるとされていました。お正月、良い初夢を見る為に、人々は枕の下に宝船の絵を敷くと同時に、船の帆に「貘」の字を書きました。江戶時代には、更に箱枕(はこまくら)の上にバクを描いたり、バクの形の枕まで現れたそうです。
皆様。本院2階の陶磁器陳列室の「嬰児枕」も是非ご覧ください。「嬰児枕」にも吉祥の意味が込められていますよ!