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皇家蔵袖珍

書き写し、或いは印刷形式で保存され、今に至っている巾箱小冊は、外観が簡素であるため、多くは民間の店に置かれ、或いは便利である為、士大夫の読書に供され、或いは収集家の熟読玩味鑑賞に供されるなどして、皇室が収集したり、出版したりして、上品な場所に出すことは難しいと思われがちでした。しかし事実上、本院が所蔵する皇室善本図書は、宋代から清代までの各種巾箱本が少なくなく、内容の多くは仏典経籍、皇子臣工精鈔本、宮廷印本の類となっています。

清朝の初期、康煕帝・雍正帝・乾隆帝三朝の皇家出版事業は武英殿修書処が固定形式で印刷した殿本書籍の他、皇帝自らが勅命を下して制作された書籍、或いは臣下が進呈した袖珍本が見られます。この類の君主の意思に迎合して特別にあつらえて設計された小本小冊、或いは眼版のサイズの形式と構造の規格や装丁を重視した材料を用い、豊かで美しく、また清雅で、民間の巾箱本とは異なった風格や様相を呈しており、帝王個人の品位と製作好きであることを具体的に示しています。

  • 妙法蓮華経

    宋刊欧体小字本

  • 御製擬白居易新楽府不分巻

    清乾隆間(1736-1795)王杰写刊本

  • 欽定四庫全書簡明目録

    清乾隆間(1736-1795)内府烏絲欄写本

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