研ぎ澄まされた刃
青銅は石材に比べて展延性が高く、短時間で大量の道具が鋳造できる量産モデルになったことから、青銅器時代になると、より薄く、より細く、より長い青銅製兵器が作られ、それまで使われていた石製兵器は徐々に青銅製兵器に取って代わられました。殷から西周にかけては青銅製兵器発展の基礎が固められた時期にあたり、この頃に戈と矛、戟が戦士たちの基本装備になりました。また、軍事行動の成否が統治の根幹に直結していたため、兵器の質と量が自ずと政治権力の象徴になっていったのです。青銅製兵器が玉製兵器の伝統に取り入れられると、いずれも階級を示す礼器として扱われるようになりました。