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開刃─刃器の発展

人類が金属の冶金技術を獲得する前は、石や骨、蚌(二枚貝の一種)などで鋭利な道具を作っていました。その中でも、堅い石材の表面を磨いて作った刃器は制作にかなりの手間がかかる道具で、武器でもありました。紀元前は兵器と道具の区別が明確ではありませんでした。最もよく見られる石斧は樹木の伐採だけでなく、相手を攻撃するのにも使えました。発掘調査で発見された紀元前の人類の遺骨には矢じりや他の武器による傷痕が残されており、この頃すでに斧や矢じりなどの鋭利な道具が殺傷力のある武器として使われていたことがわかります。このほか、素材選びや制作工程に手間のかかる玉製刃器を所有していたのは、ごく一部の人だけだったことも発掘調査で明らかになっており、当時すでに身分や地位を象徴する物として使われていたことがわかります。

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  • 山東龍山文化 嵌緑松石玉鉞

    縦15.0cm 横7.0cm
    厚さ0.9cm 穴径1.1cm

    穴のある斧は新石器時代の玉鉞によく見られる造形である。この鉞には二つの穴があるが、一つは柄を固定するための穴で、ちょうど「沁色」(玉器があった環境の影響による変色)した箇所と本来の色との境目にあり、沁色が薄い部分に柄が取り付けてあったのだろう。もう一つの穴には装飾としてトルコ石がはめ込まれている。

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