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展示概要

夏は体内の陽気を発散させる季節ですが、湿熱という状態になりやすい上、蛇や虫などの生き物の動きも活発になり、伝染病が流行りやすい季節でもあることから、厄払いや疫病除けが仲夏(旧暦5月)の「百毒月」に行うべき大切な行事の一つになっています。5月初めの端午の節句は夏・殷・周朝の夏至節を起源としています。主に厄除けや疫病退散を祈願する行事で、それに節気や節儀(節日の贈り物)、節物(季節の景物)が組み合わされました。五月節や重五節、天中節、午日節、端陽節、菖蒲節、浴蘭節、龍舟節、粽子節などの別名もあります。

本特別展では本院所蔵の端午にまつわる作品を精選し、夏を代表する節日である端午の節句について、5章に分けて展示を行います。第1章「夏の伝説」では、夏の毒月に行われた厄除けや、特定の人物を記念する活動の継承についてご紹介します。第2章「重五の物語」では、端午関連の文献から清朝で行われた伝統的節日の継承や、実際に行われた催しについて整理します。第3章「端陽コレクション」では、清朝宮廷旧蔵品から端午に関連のある作品を展示し、当時の端午の節句に思いを馳せます。第4章「ともに楽しむ端午節」では、身体をいたわりながら体調を整える5月に、清朝宮廷が当時の環境に合わせ、人々と交流する中で催した祝賀行事についてご覧いただきます。第5章「鯤島の端午」では、端午節に関する記録を通して、島国である台湾で行われる催しや習俗についてご紹介します。

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