文物紹介
大きく開いた口、弧形の見込みは深く、高台は低い。内側は無地無紋で、外側の一面に一河両岸の田園風景─青緑山水画が描かれている。画面には、竹籬のある茅舍で対話する人物二人、舟で小さな川を渡る漁師、田畑のあぜ道で農作業に精を出す二人の農夫が順に描かれており、そよ風の吹く夏の長閑な風景が広がっている。別の面には墨書の詩句「連村多緑樹、長日囀黄鸝」があり、この二句は宋朝戴昺の五言律詩の頷聯から取られている。詩句の前に「寿如」、後に「山高」(白文)、「水長」─三つの赤い印がある。底には、二重線の方形枠内に書かれた「雍正年製」2行の青い宋体字の款がある。