新
「玻璃」(ガラス)は、康熙年間においては新奇な素材でした。透明で様々な色が付けられるので、「極可愛翫」(すてきな観賞品)と形容されました。単色ガラスにはカットや研磨、彫刻、描金ができ、同時に灑金や絞胎などの技法も発展しました。また、画琺瑯工芸とも結び付き、ガラス胎に模様を描いて焼成した、色とりどりの華やかな鼻煙壺が作られました。このほか、色の違うガラスを重ねて加工をした套玻璃は、ガラス工芸では斬新な作品です。その後、鼻煙壺特有の内絵工芸も創出されました。素材から技法まで、鼻煙壺工芸は革新的なものが揃っています。