清朝宮廷旧蔵緙繍
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伝宋 緙絲歳朝花鳥 軸
故絲000014
『石渠宝笈三編』に記録されている本作の題名は「宋緙絲歳朝花鳥」だが、図案の様式から明代の緙絲だとわかる。緙織で表現された梅と椿の花、梅の枝先にとまる1羽の鸜鵒(ハッカチョウ)、もう1羽はこちらに向かって飛んで来ているところで、互いに鳴き合っている。湖石の傍らに竹や水仙が植えてあり、岩の上には一対のコウライキジが寄り添っている。部分的に見ると、梅の枝と幹には双鈎輪郭及び皺筆が用いられ、花弁の輪郭や2羽のキジの羽根などには絵筆で描き加えた箇所がある。梅と椿の花、水仙、南天は新春にふさわしい植物であり、つがいのハッカチョウとコウライキジがまた新年ならではの喜ばしい雰囲気を添えている。
緙絲工芸は絵画の影響を強く受けており、有名な画家の絵を模写するのが流行した。この織物と「宋緙絲花鳥」(中絲000006)は類似の構図を用いているが、いずれも明代宮廷画家呂紀(1439頃-1504頃)の画風の作品を下絵にしている。