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ネイチャー

東洋と西洋─いずれの装飾美術にも大自然への憧憬があることは言うまでもありません

植物界と動物界は尽きることのないインスピレーションの源泉です。芸術家や工芸家に紋様や色彩、解釈、素材を途切れることなく、無限に与えてくれます。
鋭敏な芸術的感性を持つ創作者は動物や植物からアイディアを得て、更にはそれを転化させ、自然界の造形や輪郭、色調の美しさやハーモニーを再現しようと努めます。
古今東西を問わず、鳥や蝶、花、果実、植物の枝葉には様々な象徴的意味が付与されています。動植物は人気のテーマとなり、観る者を楽しませてくれる世界や虚構の空間が創造されたのです。

写実的な作品と写意の描写は時代や文化、芸術の潮流とともに変化してきました。永遠に変わらないのは創造性を刺激する大自然の力であり、その儚くも不変、壊れやすくも強大な特性が創意の火花を絶えず燃やし続けるのです。

—厳選された展示品—

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  • 《絡み合う花 赤と白の薔薇》(Entwined Flowers, Redand White Roses)ブレスレット
    1924 年
    プラチナ、エメラルド、ルビー、縞瑪瑙、ダイヤモンド、イエローダイヤモンド
    ヴァン クリーフ&アーペルコレクション

    ヴァン クリーフ&アーペルのブレスレット《赤と白の薔薇》は1925年にパリで開催された現代装飾美術及び工業芸術国際博覧会で大賞を受賞した。このブレスレットの薔薇はダイヤモンドとルビーが交互にはめ込んであり、エメラルドと縞瑪瑙の組み合わせも絶妙で、花弁に用いられたルビーは仕上げ磨きにより艶やかに潤い、光沢を放っている。
  • 白磁劃花牡丹紋盤 定窯
    北宋~金
    陶磁器
    国立故宮博物院

    宋代の定窯で制作された白釉磁盤には精緻な牡丹の模様が彫ってあり、滑らかな書法のような線で表現されている。写実であれ、写意であれ、これらの作品はいずれも植物の花や葉が装飾のポイントになっている。
  • 玉双柄碗
    中央アジア~東欧,15~18世紀
    玉石
    国立故宮博物院

    この白玉製の碗は清朝の乾隆帝への献上品である。中央アジアまたは東欧のイスラム美術の作品で、黄金と宝石で作られた花々による装飾が特色となっている。
  • ピンクの地に薔薇(Roses on a Pink Ground) ポール・イリベ (Paul Iribe)
    フランス,1910 年頃
    紙本鉛筆、ガッシュ
    装飾芸術美術館

    絵画や製陶、ジュエリーデザインなど、表現形式の違いにかかわらず、花々は尽きることのないインスピレーションの源だった。この《ピンクの地に薔薇》はフランスのイラストレーターで、デザイナーでもあるポール・イリベの作品。イリベは鉛筆と水彩、インク、不透明水彩を用いており、絵図の下に図形の特徴と色彩の使用範囲が標記されている。イリベは自然主義的な描写ではなく、幾何学的なスタイルを用いてアール・デコの先駆となった。
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