民国 張大千 廬山図
- 形式:横幅
- サイズ (cm):178.5x994.6
張大千(1899-1983)、四川内江(現在の四川省内江市)の人。早年は曽熙(1861-1930)と李瑞清(1867-1920)に師事して伝統的な書画の基礎を築いた。抗戦時期は敦煌に赴いて壁画の臨模を行い画芸を磨いた。60歳以降は伝統的な筆墨を基礎として中西の絵画を融合させ、溌墨や溌彩を用いた斬新な画風を創出した。
「廬山図」は張氏の作品では最大サイズのもので、1年7ヶ月(1981-1983)を費やして完成した、晩年の作品中、最も精彩を放つ力作である。実際の風景を見ながら描いた作品ではないが、張氏の画芸の精粋が集大成された作品だと言え、自在に筆を走らせつつ、溌彩を用いた大写意を融合させている。画面全体に広がる雄壮な景色は、観る者を震撼させる迫力に満ちている。張大千氏ご遺族寄贈。
民国 呂仏庭 黄河万里図
- 形式:画卷
- サイズ (cm):66.7 x 5106.7
呂仏庭(1911-2005)、河南泌陽(河南省駐馬店市泌陽県)の人。長年に渡って仏教理論の研究に従事し、自ら「半僧」と名乗った。1948年に来台し、台中師範学院で教鞭を執った。絵画は山水画を得意とした。60年代から壮大な風景を描いた4点の長巻大作─「長城万里図」、「長江万里図」、「横貫公路長卷」、「黄河万里図」を次々に制作した。
現在は本院に収蔵されている「黄河万里図」は全長51mを超える大作で、注意深く繊細な用筆、古朴かつ典雅な着色で、全長4千6百キロを超える黄河の雄大な風景が丹念に描写されている。2年4ヶ月(1983-1985)を費やし、呂氏が75歳の時に完成した作品。呂仏庭氏寄贈。