「走方医」とその持ち物
「走方医」(民間の医者)は地方の村々を渡り歩き、串鈴を鳴らしながら病人のいる家を訪ねたので、「鈴医」とも言われます。
「串鈴」は中空の環形で、中に金属の玉が入っており、揺らすと音が出ます。
そのほかにも薬囊に入れた膏や丹、丸、散などの薬、医療器具などを持ち歩いていました。
「幌子」は走方医の看板で、治療可能な得意分野や宣伝文句が書いてありました。
この絵の鈴医は腰に薬囊を下げ、治療器具を持ち、頭にもよく使う器具が挿してあります。串鈴と幌子は側にいる弟子に持たせています。