民国 陳衡恪 石榴萱花
陳衡恪(1876-1923)、江西義寧(現在の江西省九江市義寧県)の人。字は師曽、号は朽者、朽道人など。天賦の才に恵まれ、10歳ですでに大字を書くことができ、神童と言われたという。日本に留学して博物学を学んだ。篆刻にも優れ、その作品は古拙かつ純朴な風格がある。この絵には、ザクロやワスレグサが描かれている。力のこもった用筆、たっぷりと水を含んだ線、ごく自然で滑らかな筆致が見られる。明代の陳淳や徐渭を追随しつつ、民国の呉昌碩の筆意も取り入れており、写意の風格と金石派書法の重厚な趣も感じられる。
林宗毅氏寄贈。