天国の宝蔵─ローマ教皇庁所蔵文物特別展,展覧期間 2016年2月5日至2016年5月3日,陳列室 105、107
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展示概説

イタリアのローマ市内に位置するバチカン市国は、都市の中に存在する世界で唯一の独立国です。カトリック教会全体の首長さである教皇は、バチカンの国家元首であるだけでなく、俗世における神の代弁者でもあります。ローマ教皇が率いるカトリックとその精神世界は広く世界に影響を与え、2千年を超えるカトリックの歴史と文化遺産を今に伝えています。

儀式を行うための「宗教儀礼」は宗教に不可欠な要素の一つです。カトリックの典礼は細かな点まで作法が定められており、神聖な雰囲気があります。教皇が執り行う様々な儀式で、信徒たちは天上の神を敬い崇め、信仰による深い安らぎを得て、カトリックの教義と精神を受け入れます。儀式に用いられる祭服と聖器は荘重な趣を湛える耀かしい芸術様式に、神聖で奥深い宗教的意義が備わっています。千数百年来、これらの祭服と聖器は教皇儀典室に収蔵されており、歴代教皇が重要な儀式で用いる以外は、ほとんど公開されたことがありません。

バチカンと台湾は以前から深い関わりがあります。この度はローマ教皇庁駐華大使館と国立故宮博物院が協力し、積極的に特別展の企画を進めた結果、教皇庁所蔵の貴重な文物を今回初めて台湾で展示できる運びとなりました。教皇にまつわる文物がこれほどの規模で一般公開されるのは初めてのことです。展示される教皇の聖器60組は、精美な造りのすばらしさはもちろんのこと、華麗な中に神聖かつ典雅な趣が漂い、濃厚な宗教的意義と生命力に満ちています。この特別展は、「聖座」、「ローマ教皇とその歴史」、「教会暦」、「祭壇」、「七つの秘跡」、「東方への布教」─六つのコーナーに分かれています。カトリックの宗教儀式と教皇の密接な関わりやカトリック発展の歴史を文物と解説を交えてご覧いただきます。「東方への布教」では、輔仁大学と本院所蔵のカトリック関連の文物と文献も展示いたします。

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