巨幅名画,展覧期間 2016年7月1日至2016年9月25日,北部院区 会場 202
巨幅名画
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展示作品解説

清 画院 画十二月月令図 七月

  1. 形式:軸
  2. サイズ:175 x 97.2

 「月令図」は伝統的な風俗画の一種で、「清院本十二月令図」は計十二幅ある。落款はない。界画と人物を中心に一点透視法で描かれている。円明園の景観を元に月ごとに異なる宮中の暮らしぶりが描写されている。卷棚頂(上部に棟がない形の屋根)と遊廊(庭園や建物を結ぶ回廊)が画面を貫くように描かれている。建物の屋根には厚みと重量感があり、清代皇家の気風や文化の諸様式が見て取れる。

 この作品には一般に「七巧節」(七夕)と言われる7月7日の様子が描かれている。画中の女性たちは香案(香炉やロウソクなどを置く机)を出して、「乞巧」─手先が器用になるよう月に祈っている。昔話によれば、牽牛と織姫は七夕の日にだけ会うことができるという。二人のために天の川に橋をかけてくれるカササギの群れにちなんで、庭園の樹木にカササギが描かれている。

明 陳洪綬 著色桃花

  1. 形式:冊
  2. サイズ:18 x 53.7

 陳洪綬(1599-1652)、字は章侯、号は老蓮、浙江諸暨(現在の浙江省諸暨市)の人。明朝滅亡後は悔遅や勿遅、雲門僧とも号した。人物画を得意としたが、花鳥画や草虫、山水画なども手がけた。

 これは崇禎5年(1622)─早年の作品で『明人画扇集冊』収録されている。雲霧に覆われた老木に一枝の桃の花が色ひもで縛りつけてある。任官のために武陵へ向かう沈相如に合わせて、戯れに陶淵明「桃花源記」を引き、扇に桃の花を描いて贈ったことが題識からわかる。題詩の「風流太守玉驄驕、結轡桃源路不遙。遺我落英酬酔墨、一綃王逈遇周瑤。」も友人に贈った作品である。

清 沈荃 書扇 姜宸英 書扇

  1. 形式:冊
  2. サイズ:16.4 x 51.8

 荃(1624-1686)、字は貞蕤、号は繹堂や充齋など。江蘇華亭(現在の上海市)の人。康熙9年(1670)に書法で評価されて出仕することとなった。その翌年に侍講となり、南書房に侍した。姜宸英(1628-1699)、字は清溟、号は湛園、浙江慈渓(現在の浙江省慈渓市)の人。康熙36年(1697)、進士に及第。この作品は『名人書扇』に収録されている。上は沈荃の作品で、明代の王世貞(1526-1590)「謝李侍御孟敬恵刻書数種」から七律「贈龍翁老年台」を行書で書いたものである。下は姜宸英が「永嘉老詞兄」のために唐代の王湾(693-751)の五律「次北固山下」を書いたものである。二作とも清代初頭に重んじられた董其昌の書風の影響が見られる。

展示作品リスト

年代
作者
作品名
形式
作品サイズ(cm)
画院
画十二月月令図 七月
175x97.2
夏昶
奇石修篁図
275.1x104.7
董邦達
楓谿觀瀑高宗御題
220.6x80.2
鄒一桂
花卉
214.5x98
民國
張大千
秋壑鳴泉
212.5x97.1
沈周
秋葵
17.5x53.4
唐寅
墨竹
17.5x46.5
文徵明
蘭竹
19.7x54.2
陳淳
牡丹
19.8x56
陳洪綬
著色桃花
18x53.7
李流芳
枯松掛壁
16.3x46.3
朱完
竹柏
14.9x46
王武
罌粟
16.6x51.7
王世紳
水仙竹石
16.8x51.8
沈荃
書扇 姜宸英 書扇
16.4x51.8
惲寿平
天竹蠟梅羅漢松
17.4x55.5
張照
梅花画扇
17.4x48.6