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統一番号
故銅002004N000000000
作品名
五岳飛仙鏡
年代
サイズ
縦19.5cm 横19.3cm
カテゴリー
銅器
材質
青銅

文物紹介

菱花形の銅鏡は唐代に流行した様式だが、この銅鏡は円形ではなく方形の菱花形で、比較的珍しい形である。中央に手をかける紐を通す丸いつまみがあり、番蓮花弁紋で装飾されている。つまみの台座は四葉雲頭紋となっている。その近くに4羽の鳥の模様があり、花を銜えて雲の上まで飛翔している。四方に険しい高山の装飾があり、中心に突出したつまみと合わせると「五岳」になる。四方の山は3本の横線で装飾されており、雲山が隠されているように見える。また、鳥の上には翻る帯を身にまとった4人の飛仙がいて、左右の手に祥花と瑞草を持ち、雲の上まで昇天している。幅広の縁取りに模様はなく、その内側に鳥と雲気紋が一周している。雲山下の3本の横線は仏教の三界を象徴的に表したものなのかもしれない。仏教の三界(梵語:Trilokya)は「迷界」を意味し、有情の衆生が存在する3種の世界─欲界・色界・無色界を指し、誰もが「生死流転」を繰り返す中、三界から解脱して「涅槃」に達することでのみ「仏」になれる。全ての飛仙鏡で3本の横線が特に強調されているのはこれが理由なのかもしれない。

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