文物紹介
口が大きく開いた碗。見込みは深く、低い高台が付いている。胎はやや厚く、全体に白釉がかけてある。内側の底に赤と白、薄紅色─三色の花をつけた枝が描いてある。外側には楼閣を中心にした風景が描かれている。楼閣を囲む城壁と周囲の堀、細く小さな黒い線で波紋が描いてあり、岸辺には低い丘や秀麗な奇石も配され、雑草や樹木がその間を彩っている。余白に題句「仙楼綺閣環瀛漢」と、「寿如」と「山高」、「水長」─方形の閒章（遊印）三つが赤で書いてある。底の中心に青で書かれた2行の楷書款「乾隆年製」があり、その周りに二重の枠が書いてある。